一流の経営者

manager (6)優秀な経営者本田宗一郎は、大人になってからも同じ大会に自作のレースカーで何度も出場し、トップでのゴール寸前に試運転中のレーサーに当てられて、意識不明となり顔の左半分が潰れ、手百も骨折したが奇跡的に命拾いした(真っ逆さまのクルマから、宗一郎
が両手を挙げて飛び出している写真が残っている)。
そのようにスピードは、宗一郎の「命」なのだが、この宣言は戦後の日本のオートバイ界がまだ世界に比べてけた外れに格下の時代のことだった。
それにホンダが、まだその日本国内のレースでもなかなか勝てなかったときにである。
まったく常識外れの「大ぼら」だった。
世界のレースで競うほど、想像を絶する過酷な勝負はなく、それは命がけの戦場だ。しかし市場で世界一になるよりも先に、レースなら勝てるかもしれない。
この宣言は、従業員を計り知れない興奮とプレッシャーの渦にたたき込んだ。
当時、夜中一時前に家に帰れた日はなかった。でもみんな明るくて、血気盛んで苦にしてなかった。
ちょうどそのころに、あの宣言か出たんだけど、あれはホーツという感じで、俺も今に天下をとれるぞ、みたいなこといいあって、夢を食って生きていたようなものです。
一流の経営者はなにか違うものを持っている。

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