タイヤのデザインと性能

タイヤ先に結論を述べるとタイヤのデザインと性能は別物であり、それはほとんど連動しない。最近は新興国と呼ばれてるところでよく日本メーカーのデザインに似たタイヤを製造・販売しているが、タイヤは外から見えない部分に技術投資がされているので、同じ顔でも性能に天地の差がある。

つまりデザインがいくら力強くてインパクトがあっても、それはタイヤの性能が伴って初めて評価されるものなのだ。残念ながら一度組んでクルマに装着してみないとタイヤの得点は出ないものなのである。はるか昔の話になるが、粉塵公害で問題になったスパイクタイヤに替わって、冬用スタッドレスタイヤが開発された頃、当初は全体が丸みを帯びたタイヤが雪や氷に強いという評価が出ていたが、ドライバーがタイヤを見た目で判断し、丸み=貧弱というイメージがついてしまった。だから今のスタッドレスタイヤは全体的に角ばったものが多くなった。
その頃はタイヤ購入者の見識がデザイン=性能という傾向が強かったため、見た目で評価されていたタイヤが数多く存在し、タイヤメーカーも思わぬ技術戦略の変更をさせられた。今はどうか。現在は価格競争が激化し、価格の安いタイヤばかりに目が行く時代になってしまった。その結果、タイヤの技術がはるかに工場して安全性が増しているにもかかわらず、そういうタイヤがまったく選ばれていないという現実がある。

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