電気メッキと無電解メッキ

titan10メッキは金属や様々なものに異種の金属膜を付け、見た目の美しを得たり、酸化による錆の発生を防いだり、更には表面の硬度を上げて耐久性や耐摩耗性を向上するのに使われています。
一般的に知られているのは、電気メッキです。これはメッキしたい下地金属部品をメッキする金属溶液に付け、下地金属をマイナス側としてメッキ金属溶液内にプラス電極を置くと、メッキ溶液が分解され、プラスの金属イオンがマイナス側のメッキしたい下地金属の表面上に析出する原理を利用したものです。

こうした実験を学生時代に経験された方も多いでしょう。電気メッキの原理は現在も何ら変わらず、給電方法やメッキ溶液の改善で、様々な金属メッキを効率良く工業的に行えるように進歩し続けているのです。
しかし、メッキにはこの良く知られた電気メッキとは異なる無電解メッキと言う方法があります。このメッキ方法は金属溶液に漬けるだけで、メッキしたいものの表面に金属膜が形成されるものです。
この無電解メッキでは、電流を流す必要がなく、プラスティックやセラミックの表面にも金属膜を付ける事ができます。ただ無電解メッキでは、電気メッキに比べて極めて薄い金属膜しか形成できないため、プラスチックやセラミックなどにメッキを行う場合には、固着力の強い金属の膜を無電解メッキで薄く付け、その後に欲しい金属膜を電気メッキで付けると言う方法が一般的に採用されています。
この無電解メッキによって、一気にメッキを利用する範囲が拡大されたのです。

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