都市部で樹木葬が人気

樹木葬と総称される樹木墓や樹林墓は、民間事業者が運営する霊園で広がり始めたが、公営霊園では横浜市が最初に導入しました。東京都は2012年度に都立霊園に導入しました。
樹木墓は、樹木(墓標)の下に遺骨を共同で納骨・埋葬するタイプで、墓標の大木の周りに約100体で納骨します。多くの遺骨を共同で埋葬する合葬だけでなく、個別埋葬することもあります。近年人気が高まっています。樹林墓は、林のように樹木を植えた区域に共同の納骨施設を埋める集合墓地タイプです。

「人生の最終は、土に触れて自然にかえりたい」と考えて、自己の遺骨の埋葬方法にこだわる人が増えていることが背景にあります。さらに、物理的なスペースの要因もあります。すなわち、東京23区や横浜市のような大都市は墓地不足が深刻なのです。樹木葬は、霊園内の緑地を活用して墓1基あたりの専有面積を小さくするることができ、墓地不足の解消になります。
東京や横浜のような大都市は、仕事や進学で地方から引っ越してきた人がたくさんいます。先祖代々のお墓は地方にあるけれど、墓参りに通うのが大変だから、今の家の近くで探したいのです。こうして、都市部にどんどん人が集まってきて、そこで死んでいく。こうして、都市部で墓地不足が深刻化しています。

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