老人ホームで代表的な特別養護老人ホームと老人保健施設
近年は高齢化社会が進展したことで、数多くの介護付き老人ホームが設置されています。その中の代表的なものに「特別養護老人ホーム(特養)」と「老人保健施設(老健)」がありますが、その違いを理解していない人が少なくありません。
●特別養護老人ホーム(特養)
特養は老人福祉法によって管理されており、日常生活において常に介護を必要としますが、自宅での介護の難しい人が入所する老人ホームです。介護できる家族が同居していない場合や、介護する家族が高齢などの場合に、家族に代わって日常生活の世話をします。なお、「要介護」の人の施設のため、「要支援」の人は入所できません。
費用に関しては、介護保険制度によって施設におけるサービス費の1割だけが自己負担になります。サービス費は介護保険制度によって決められており、要介護度や部屋のタイプによって異なります。なお、介護保険の支給限度額を超えるサービスを受けた場合の費用や、食費・居住費・日常生活費は全額が自己負担となります。
ちなみに、特養は原則として、一生入所できることになっています。
●老人保健施設(老健)
老健は老人保健法によって管理されている老人ホームで、病状は安定しているが、リハビリにおける介護を必要とする人が対象となっています。老健には必ず常勤の医師がおり、リハビリの資格保有者が在籍しています。施設の性格から、主に医療法人が運営しています。
老健は自宅で介護を受けながら生活できるようにすることを目的としている老人ホームのため、原則として入所期間が3ヶ月となっています。費用に関しては特養と同様に、介護保険の範囲内で1割が自己負担となります。